北方遠信基地

絵・バイク・旅の記録

甲信越ツーリング④

 前回のあらすじ ホテルルートイン上諏訪で一泊。

longlongsignal.hateblo.jp 9/30(土)朝の天気はやや曇り。ホテルの朝食をしっかり食べていきます。朝から栄養に富んだ食事ができるのはたいへんありがたく、体のリズムが整う感じがします。テント撤収も無いので、キャンプ泊のときより1時間早い7時に出発です。


 甲州街道を通って甲府市へ向かいます。諏訪から甲府までの街道はゆるやかな直線。信玄公は諏訪を信仰していたそうですが、この道なりならさぞ気楽に行き来していたことでしょう。途中新府城を見かけましたが時間が無いのでスルー。

 躑躅が崎館(武田神社)へ到着。

 日本100名城に指定されている、武田信玄公の本拠地です。水堀や土塁、馬出があり城に分類されますが、面積は小さめです。さらに遺構の一部は武田が滅んだあと、豊臣や徳川の手で追加された設備であり、信玄公の時代はさらに小さい縄張りだったとか。本当にただの館です。
 とはいえ裏手の山には要害山城が存在し、有事の際はそちらに陣を張るでしょうから躑躅が崎館が手薄でもさほど問題はないのですが、それにしても大勢力武田の親玉の本拠としては小さい。信玄公は「ヒトは石垣、ヒトは堀・・・」とヒトの繋がりこそが城郭であり守りであるという旨の言葉を残しています。この普段の防備の薄さはその言葉を実践するものであり、周りの者に対する信頼の証とも取れます。実にクール。

 内部はしっかり神社です。

 君が代に登場するさざれ石。さざれ石っていう石があるの初めて知りました。

茶の湯を汲んだという姫の井戸。

 土塁、水堀、馬出とありちゃんと城です。正面側は水堀ですが搦め手側は空堀です。

 躑躅が崎館向かいの信玄ミュージアムでは現在放送中大河ドラマ「どうする家康」のパネルがあります。テルマエ・ロマエに出てきそうな信玄公だあ。

 

 躑躅が崎館からすぐ近くの甲府城へ向かいます。だいぶ前から調べていたのですが、Googleマップでは停められそうな駐車場が見つけられず苦労しました。

 甲府城には4つ菱に風林火山のノボリが立ち並ぶ!ここも武田の城だというのか!武田の権勢がこれほどの大城郭を築くほどだったとは・・・!

 まったくそんなことはなく徳川方の城です。豪壮な石垣が見事な大城郭。城を見るなら小さい城ばかりでなくこんな風に金のかかった最上級の城も一度見ておくと、他の城のランクが鮮明になって良いと思います。
ひとつひとつの石が大きい。真田石なんか大したことないんじゃよね。

 天守は無く天守台のみですが、その石垣の威容で当時の城がどれだけ立派だったか想像できます。

 天守台からは甲府の町と遠くの山々が見渡せます。富士山も見えると思うんですけど、曇っててわかりません。なお甲府城跡はJRに腹をぶち抜かれています(2枚目)。

 どこを見てもでっかい。

 城跡のすぐそばにある甲州夢小路にはおしゃれな飲食店が並んでいます。小路なのでかなり短いです。

 城郭を見終えたら、駅前に降りてほうとうを頂きます。ほうとうはこの土地で採れる農作物の傾向に合わせた庶民料理なので、実際にはこんな小綺麗な料理じゃなくてもっとごちゃごちゃドロドロしてるんだろうな~と思います。おいしい。でももっとドロドロしててもよかったかも。

 信玄餅も食べたかったのですが、1人前で提供してくれるところを見つけられず諦めました。6個入りを買ってもキャンプに着くまでにぐちゃぐちゃにしてしまいそうなので。夏のニュースでよく見た水信玄餅も食べてみたかったなぁ。

 

 甲府から山中湖へ向かいます。山中湖への登り坂は厳しく、相棒はずっと50km/h未満しか出ません。情けない・・・。そして標高が上がるにつれだんだん寒くなってきます。ゆるキャン△では大垣たちが凍死しかける回がありますが、それは山中湖の話でしたっけ?標高と気温は事前に調べていなかったので失敗したかもと少々不安になります。9月に凍死ということもないでしょうが。

 山中湖の手前、名勝・忍野八海へ到着。土曜ということもありめちゃくちゃ混んでいます。中国人か韓国人が多い。

 これは忍野八海のうち特に目を引くエメラルドグリーンの湧池。空の景色を良く映し、池の鯉が空を泳いでいるかのようです。

 このブログを書くときに少し調べたのですが、忍野八海の名水は汲んで飲めるんですね・・・激混みで水を汲むという発想に至りませんでした。

 

 キャンプ場に行く前に紅富士の湯で温もっていきます。
 ここもゆるキャン△に出ていた温泉らしいです。どの回だったかさっぱり思い出せない。2階浴場の大窓から差す光が気持ちいい。見晴らしがよくて空の上にいるようです。日の高いうちにくるのがいいでしょうね。

 諏訪の片倉館でもそうでしたが、このあたりの銭湯はロッカーが100円入れるタイプ(鍵を開けると戻る)なんですね。両替し忘れると面倒です。

 初めて温泉むすめのキャラクターパネルを発見。温泉むすめはエックスでよくフェミニストとオタクの争いの火種になっているコンテンツという印象です。かわいい。

 その後山中湖へ到着するも見る時間はなく、夕食を買って急いで村営山中湖キャンプ場(地球元気村)にチェックイン。既にキャンパーが多数おり良い場所は取られている中、できるだけ平らな場所を探して設営します。ぎりぎり寝れるだけの平らな場所は取れましたがテントの前に平地を確保できなかったので、テント脇の変な位置で食事することに。

 夕食は鮭の切り身。アルミクッカーだといくら油を引いてもくっついてしまい上手く焼けないので、アルミクッカーに少し水を入れ、その中に鮭をホイルで包んで投入して熱してみます。これはそこそこ上手くいきました。塩コショウが欲しい・・・。

 私のテントの隣は若い女性のソロキャンプでした。別にこちらから関わることは一切ございませんが、女性のソロキャンは勇気あるなあと思います。この日本で、キャンプ場でそうそう事件になるようなこともないでしょうが、だからといって事件が起こらない保証はないですものね。とはいえバイクも乗ってればそのうち大怪我するのを承知の上でみんな乗ってるので、似たようなものですかね。

 キャンプ場は危惧していたほど気温は下がらず、よく眠れました。