千葉ツーリング① / 佐倉城
2023年9月10日は日本100名城のひとつ佐倉城へ向かいました。
地図を見ると江戸東側の守りの要となる、重要なポジションの城であることがわかります。それと関連してか、佐倉城主から江戸の老中に選ばれることが多かったということです。老中の見込みがある者を守りの要である佐倉城に入れていたってことなのかな。
佐倉城は多くの無料駐車場を備えた親切なお城です。
私は大手門から順に見学してくのがいいかなと、大手門跡広場に停めました。全部回った後で言わせて頂くと、ひよどり坂から順に見れる武家屋敷の無料駐車場か、立派なトイレがある歴博前駐車場がおすすめです。
お昼ごはんは霞ケ浦の道の駅たまつくりで購入したおいなりさんです。色が違うだけかと思ったら、味も違いました。赤いのは辛いです。茶色はチョコレート味です。嘘です。
順に見どころ。大手門。
跡地ですが、横に土塁が残っています。枡形門だった模様。ここに限らず佐倉城の防衛設備はすべて土作りであり、石垣はありません。
大手門駐車場から少し進み、佐倉東高等学校を越えると城址公園センターです。ここにも無料で駐車可能。100名城スタンプはここで押します。
城址に入り、圧巻の巨大な空堀。冒頭で重要ポジションと述べた通り、それぞれの設備のスケールが大きいです。やっぱり石なんて金がかかるばかりだよなあ!土がいちばんよ。
富士山を模して造られたという、富士塚。頂上からは富士山が見えるとか・・・(見えない)。
日米修好通商条約の締結に尽力したとされる、幕末の佐倉藩主堀田正睦公とアメリカ総領事タウンゼント・ハリスの像。
藩主の自宅と藩士の仕事場になっていた二の丸。通常藩主は本丸に住むものですが、佐倉城の本丸は茶会や要人を招待するときなどに使用し、普段使いはしていなかったようです。
本丸の西側を囲う帯曲輪(左)と水堀(右)。いずれもかなり広い範囲をカバーしています。水堀は水堀っていうか沼ですね・・・入りたくない。
本丸広場。平たい面積が広く、かなり大きな御殿が作れたのだろうと推測できます。使えばいいのに。またパッ見ではわからないのですが、四角形ではなく、かぎ型になっています。佐倉城址公園センターには復元模型がありますが、少々歪な形です。防衛上はこの形のほうがいいのかな?
天守の墓。
佐倉城の天守は焼けたあと再建されていません。江戸時代あるあるですね。大抵は天守台が残されますが、ここは珍しく天守の墓がありますね・・・。
城址公園内に建つ国立歴史民俗博物館に向かって残る巨大な角馬出。佐倉城でもっとも注目するべき防衛設備ですね。本当に大きいです。
国立歴史民俗博物館(歴博)。非常に面白い展示の博物館でおすすめです。面白過ぎて時間がかかり過ぎます、たぶん1日使っても全部は見られません。流し見で目を通すだけでも半日はかかります。入る場合は覚悟しましょう。
ちなみに私は佐倉城に2時間の見学時間を取りましたが、佐倉城を大急ぎで50分見て、残り70分をこの歴博に充てました。ぜんぜん足りませんでした泣。また行きたいです。
歴博内はフラッシュを焚かなければ写真OKなので撮った写真。螺鈿貼りの火縄銃です。こういう美術的な価値を付与された鉄砲は絶対どこかにあるだろうなとは思っていたのですが今まで見つけられなかったので、ここで見られて良かったです。やっぱりあるじゃん!カタナが美しいとか言ってるけど銃にも美しさを見出してるじゃん!
歴博から大手門側に戻る途中には、悲しい言い伝えが残る姥が池。
あやめ園は工事車両がいたのと、時間が無かったのと、そもそもあやめの時期ではないのでスルー。
大手門と体育館の間の細い道を下りると、武士が通勤に使っていたというひよどり坂があります。ひよどり坂の上には武士の住まい、武家屋敷群があります。竹のしげる涼やかな道は当時の面影をよく残していて、良いです。
武家屋敷も見たかったのですが、時間切れで退却。ひよどり坂への案内ももっと置いて欲しい・・・迷ったぞ・・・。
武家屋敷群からひよどり坂を通ると、およそ大手門外側のすぐ横に出ます。約10分ほどであり通勤がたいへん便利・・・と言いたいところですが、大手門から職場のある二の丸までさらに700mくらいあります。武家屋敷も今残っているもの以外にもたくさんあるだろうと思われるので、通勤には平均して20-30分くらいかかっていたのでしょうか。
土作りとはいえ江戸の東を守る重要な城、さすがに巨大でした。石垣が積んであるのも立派だけど、巨大な空堀も好きです。でも空堀は保存が難しいようで、時間が経つにつれてどんどん浅くなってしまうのが残念ですね。あと写真に撮りづらい。
この城はひよどり坂と武家屋敷群で当時の労働環境に思いを馳せられるのがおもしろいですね。
歴博とあわせて見学したい城なので、可能なら1泊してよく見るのがおすすめです。